こんな本を読んでます
私の理解では、この本は
エコロジカルファラシー
=環境学的錯誤
と言って、ミクロとマクロを同一視する危険性について繰り返し述べています
色んな表現で繰り返されていますが、
説明と実践では、説明には強さがあり実践には重みがあります。
公衆衛生の分野では、
森を見てから木をきる
というように地道な実践の重要性を説いています
今、中国の武漢という場所で、コロナウイルスによる新型肺炎の問題が話題となっていますが
私が注目しているのは、こうした閉鎖された地域に突撃していっている、疫学者の存在です
データを扱い、感染率や致死率などを計算するタイプのいわゆる疫学屋の人たちはいますけれども
まさにそこに飛び込んで状況を把握する疫学家の人達はほとんどニュースになりません
リスクを取り、その現場の状況を把握するというのが疫学家と呼ばれる人達で尊敬を集めていた訳ですが
大きなデータセットをAIなどを駆使してデータ的に説明する疫学屋という人達による情報が世の中に溢れています
世の中ではノイズとシグナルを間違えるということがよく起こります
2019年にはファクトフルネスという本が大ベストセラーになりましたが
2020年にはこの不確実な世の中にとって、何がノイズで何がシグナルかを見分けるための方法論に満ちたこの本がベストセラーになると思います