将棋には次の一手問題というものがあります
ある局面で何が最善かということを考える問題です
将棋には王様を詰ますという大目標がありますし、そのためにはそれまでの道筋を、序盤中盤、終盤という風に三つに分けて考えて方針に沿ってゴールに進んでいくことが大切です
序盤では攻めの体制を整え、王様を守ります
中盤ではいよいよ戦闘開始です。
相手の駒を取ったり相手の陣地に駒を侵入させることを大きい目標にします
終盤では駒の損得よりも速度が重視され一手でも早く相手の王様を詰ますために相手の王様を追い詰めていきます
状況がどんどん変化していくので、適切に判断をしてその場その場で一番良いと選んでいく決断のゲームですから
次の一手を考えるということは、実は次の一手だけを考えている訳ではなくて、全体を俯瞰し、その流れについて考えるというようなメタ認知をしていることになります
これがいわゆる大局観と言われるものです
大きく盤面を捉えたり、流れを捉えることで、次の決断をするという連続になります
つねに何が最善かを考え続けること、まずはこうした繰り返しから、将棋というゲームは成り立っています